2025/04/30

ティヤール・ド・シャルダンの扱いに見る、カトリックの寛容さ

 カトリックのティヤール・ド・シャルダンのキリスト教的進化論をウィキディアで読んだ。進化により意識が高められ、遠い未来に神に至る。その時に元々の神と被造物は一体になり、救済が完成する。という内容とのこと。
小松左京のSF「神への長い道」でも、同様の考えが書かれていた。進化により超能力が発達する。超能力の発達の段階は、テレバシー、サイコキネシス、テレポートを経て、意識するだけで物質を作り出す神が生まれる。神は新しい宇宙を作り出し、宇宙と神が進化していく。かっこいい筋書きだと思った。
現在の進化論では、このような進化に目的があるという考えは否定されている。あくまでも偶然による突然変異で、生物が変わっていく。現在のSFも、無目的な進化や、AIの進化というテーマが主流になっているらしい。
カトリックでは、キリスト教的進化論は創世記とも相いれず、異端とされた。しかし後になって教皇などに支持されたという。このような内容が支持されるとは、すごい寛容さだと思った。聖書を堅持する宗派からみれば完全に異端なのに。

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